愛の座敷牢

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2020-01-01から1年間の記事一覧

これまでに書いた記事を振り返る記事

はじめに Catcher in the spyに捧ぐ 世界の解像度が上がる音楽-THE PINBALLSの書く歌詞の魅力 「おもに」解散したバンドを通じて音楽遍歴を語る記事 なんかダメな日にsyrup16g 【エア】UNISON SQUARE GARDEN-fun time HOLIDAY 8(w/ヒトリエ)@2020.4.9 Zepp F…

2020年度・個人的名盤10選

2020年がもうあと3日ほどで終わりを迎えようとしている。早い。ここ数年は毎回思っているが、早い。始まったと思ったらもう終わっている。年々一年が短くなっていく感じがする。体感時間的には19歳が人生の折り返し、という昔の頭いいやつが唱えた説の正しさ…

憂き世に麻痺を、俺たちにハヌマーンを

人に向けて放つ負の感情を有した言葉は、刃というよりは弾丸だと思うことがある。脳で生み出し喉元に装填し、狙いを定めて声帯にて放つ、不可視の弾丸。相手を切りつける刃と違うのは、その銃弾は貫通することなく相手に留まり続ける可能性があるということ…

いつか未視聴ライブDVDに埋もれて死ぬ

STRAY SHEEP (アートブック盤(DVD)) (特典なし) アーティスト:米津玄師 発売日: 2020/08/05 メディア: CD とにかく「初回限定盤には○○で行われたライブDVD付属!」の文言に弱い。もう本当に弱い。脊髄反射でタワーレコードオンラインの予約ボタンをプッシュ…

CRYAMY、不時着の果てに

結局歌メロなんですよ。 コード進行もスケールもナントカ奏法もその他諸々の音楽的知識も何もかも有さない、リコーダーもろくに吹けなかったせいで義務教育での音楽の授業がただの苦行だった僕からすれば、エモーショナルなコード進行とか巧みなリズム隊とか…

Catcher In The "Montage"

【00.What is Montage?】 Catcher In The Spy(通常盤) アーティスト:UNISON SQUARE GARDEN 発売日: 2014/08/27 メディア: CD ご尊顔を1個パチリ ヒトリエの記事かな? それともフォーリミの記事かな? と思った方は申し訳ない。泣く子もオラつく中野初のやべ…

好きになり損ねた夏の裏側で

日々遍く物事の殆どすべてに何かしらの苛立ちを抱いている僕は、嫌いなものというものが大変に多い。渋滞、飲み会、あんかけ、足の多い虫、なめくじ、靴紐、朝のニュースの占いコーナー、坂上忍、そして野球部。何を隠そう僕は筋金入りの野球部嫌いである。 …

ライブ自粛が長いので、とてもつらい

邦楽ロックは酸素! だとかNo Music No Life! だとか、そういう誇張極まりない妄言を放つつもりは毛頭無いが、こう自粛が続くとあり余るフラストレーションの矛先をどこに向ければいいか分からなくなってくる。今年最後にライブ行ったの2月の頭なんですよ。…

licalの話

君の伝説に敵わなくても 奴が恋した彼女になれなくても ただ誰にも口出しされたくなかった lical――跋文 先月14日、大好きなバンドが無期限活動休止を発表した。 ファミレスでTwitterをぼんやりと眺めながらパスタを待っていた僕は、そのバンドの新譜の発表ツ…

瀞にて未完成ーGRAPEVINEのダイナミズム

僕が公言している趣味の一つに、読書がある。 読書という趣味は、特に趣味のない人間が就活の際、履歴書の趣味の欄に書くものについて困った挙句、最後に行き着く砦であり掴む藁のようなもので、詰まるところ地味で取り柄のない人間が退屈な人生に絶望しない…

俺はナナヲアカリちゃん大好きおじさんになってしまった

タイトルの通りである。勘弁してほしい 今年に入って一番聴いたアーティストは誰ですか? という問いに現時点で答えるとするなら間違いなくナナヲアカリだと思う。いやだめだちょっと呼び捨てが出来ない。ナナヲアカリちゃん、と呼ばせてほしい。 この場を借…

【エア】UNISON SQUARE GARDEN-fun time HOLIDAY 8(w/ヒトリエ)@2020.4.9 Zepp Fukuoka【ライブレポート】

因縁はおおよそ2年前。2017年の12月まで遡る。 片田舎の極悪ブラック企業勤め、将来への展望なんて絶無な社会人生活を送っていた憐れなる22歳であった僕に、音楽ナタリーが今世紀最大と言っても過言ではない核爆弾級の特報をぶっこんできやがったことが全て…

なんかダメな日にSyrup16g

なんかダメな日の話 出勤前に小雨が降っている日は、大体いいことが起きない。僕の悪いジンクスの一つである。なまぬるく、まとわりつくような湿度と曇天とともに、なんかダメな日がやってくる。 なんか、ダメな日。 財布を忘れたり、教科書を無くしたり、恥…

「おもに」解散したバンドを通じて音楽遍歴を語る記事

数年前、高等教育を終えてから邦楽ロックという曖昧かつ途方もなくだだっ広い界隈にのめり込んでいった身なので、今の邦楽ロックシーンの第一線で活躍しているバンドを知ったのは、もう流行りの波が来てからというのがとても多い。 例えば去年嫌というほど一…

世界の解像度が上がる音楽-THE PINBALLSの書く歌詞の魅力

耳を澄ますときに目を閉じるように、物をよく見るときに片目を閉じるように、人は何かを求めるときにそれ以外の情報を無駄なものとして、出来る限り排斥する性質があるように思う。 子供の頃は廻る世界に対して、自分にとって無駄な情報なんて一切なく全てが…