愛の座敷牢

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違法アップロードがなかったら、僕は

 散らかり放題の部屋の中から、「20歳の自分へ」と題された手紙を発掘した。大晦日だった。

 

 

 中高の卒業アルバムすら祖母の家のドラム缶に放り込んですべて燃やし尽くした自分が、こんな若気の至りの搾り汁のような、後世に残しておいても自身の弱みにしかならない文書を残しているとは思わず、発掘した際は随分と驚いた。即刻処分した。

 即刻処分したので大体の記憶で書くが、ご丁寧にラミネート加工されたA4サイズのそれには「1/2成人式」という、いかにもピースでハートフルな題名がデカデカと鎮座し、その下にはこれを書いた同時の僕の写真があった。笑顔と控えめなピースサインがあまりにブサイクすぎて可哀想だった。

 1/2成人式と言うのはその名の通り、20歳の半分である10歳をお祝いする会である。今日日教育番組でもやらなさそうな陳腐さだが、当時は年配の担任が至極真面目に「10歳になることのすごさ」を語っていたように思う。曰く、発展途上国の子供は多くが5歳までに命を落とす、上の年代の方も戦争を経験した世代は子供の死亡率が云々、故に貴方達は非常に恵まれている、など、など、など。当時の僕はきっと、んなこと言われましても……とか思っていたように思う。今でも思う。

 とはいえ表向きには真面目だった僕は、そのラミネート加工された「1/2成人式」の紙に、将来の自分に宛てた文章を書いていた。10行くらいのスペースに、みっちりと。当時の僕は祖父の影響か魚釣りにハマっていたらしく、漁師になった20歳の自分のことを夢想していた。残念ながらそこから先のわたくしは、漁師はおろか、魚釣りすら中学生以来行った記憶がない。この頃から将来設計能力は欠如していたらしい。

 

 この紙はおそらく一度集められ、10年後、つまり自分が20歳になった時に合わせて学校側から各家庭に送られたのか、とりあえずは20歳をだいぶ前に通り過ぎた、昨年の僕の手元にはあった。

 20歳の時の自分はこれを見て何を思ったのだろう、と考える。学生時代に使っていたノートや参考書の間に無造作に挟まれていたのだ、大事に扱っていないことくらいはすぐにわかる。というかそもそもこんなもんを最悪な管理状態とはいえ取っておくな 捨てろ 迅速に

 まあ思うのは、思い描いた将来のビジョン、というものがあやふやなまま、年齢だけを積み重ねてしまった末路というのは相応に重く、きっと自分は何となくそれなりに上手くいく、という少年の何の根拠のない自信は、冷酷な現代漂流の前でははりぼてに過ぎず、今や高い税金と何をするにも金のかかる社会構造に辟易しながら、好きなVtuberの配信と週刊少年ジャンプを糧に生きている、強者男性にも生粋のオタクにもなれない中途半端な生物と成り果ててしまった。マジでさ、こういうこと書きたくてブログやってるんじゃないんすよ 本当に

 

 10歳の自分に(おそらく)ろくに目を向けることをしなかった、20歳の自分を回想する。20歳といえば就職が決まり、そこで正式に働くまでの間、家の近所の書店でバイトをしていた頃である。当時の全国最低賃金(時給700円)でこき使われていたとはいえ、16歳から19歳まで月5000円のお小遣いと年一回のお年玉でやりくりしていた自分が、月数十時間程度の労働で3万以上の収入を得るのだ。アルバイトは革命であった。初めて何の躊躇も、葛藤もなく欲しかったゲーム機を買ったように思う。

 いつかの記事で書いたと思うが、そんな僕が自分のお小遣いで初めて買ったCDは嵐の「Believe」だが、初めて"自分でアルバイトをして稼いだお金"で買ったCDはヒトリエの「IKI」である。

 

 

 今でも、三年坂のTSUTAYAに無造作に置かれていた初回生産限定盤の「IKI」を買い、中に封入されていたアルバム購入者向けのライブ抽選先行シリアルコードからライブチケットを手に入れ、福岡DRUM LOGOSで初めて彼らのワンマンを見た時のことを覚えている。このバンドの話は本当に腰を据えないといけないのでここでは長く語らないが、このワンマンをきっかけに今に至るまでずっとライブハウスに通っているのだから、自分の中でも相当大きな出来事であったのは間違いない。

 それまでの自分は、テレビでは聴けない音楽≒ボーカロイド、といった中高生の頃の価値観からようやく飛び出し、YouTubeでひたすら(世間的には)マイナーなロックバンドのMVを漁っては、その沼の深さに慄いていたように思う。何でも聞いたし何でも刺さっていた。

 そう、何でも。

 たとえそれが公式ではない、どこの誰がアップロードしたのか分からない音源でも。

 

 

 今ではだいぶ聞かなくなったが、結構前に「Music FM」という、無料で音楽をダウンロードし聴くことが出来るアプリがSNSにて話題に上がったことがあった。言うまでもなく違法である。X(旧Twitter)で検索すると今でもそれに関するツイートが出てくるから、話題に上がらなくなっただけで使っている人はいるのだろう。

 今使っているXアカウントを作成した時期は、このアプリを使っている人を揶揄したり、犯罪だからと咎めるようなツイートがちらほら散見された。そういうツイートをしている方が、日曜タグでどこから持ってきたのか分からない漫画のキャラの画像を使って、バンド名を所狭しと並べたシャレオツな紹介画像を作っていたのは、厳密に言えばものすんごい高度なブーメランなのではないかと思ったりしていたが、その辺りは今回は深掘りするまい。

 かくいう僕は実際にこのアプリを使ってはいなかったものの、それを咎めるようなツイートもしなかったように思う。いや本当はロックバンドの努力を無視して自分の欲求を満たすだけのモンスターなんぞくそくらえと、上からボロクソに言いたかったのだが、出来なかったのだ。それもそのはず、過去にバリバリ違法アップロード音源のお世話になっていたからである。はいもうここからは懺悔 懺悔 ときどき開き直り 後にまた懺悔です。史上最悪のセットリスト

 2024年はこういう記事から始まります。先が思いやられる

 

 当たり前の話だが、基本的にコンテンツを楽しむのは金が要る。音楽はCDを買うか借りるかするか、サブスクに加入しないと聞けないし、漫画も小説も単行本か電子書籍を買わないと読めない。アニメもそうだしライブもそう。だからこそオタクはいつも金に困っている。そしてオタク以上に困っているのが学生諸君である。10代のころの僕もまあ、金がなかった。金はないのにインターネットは覚えるもんだから、際限なく欲求は過熱していった。

 月のお小遣いが年齢×100円だったのが中学生終わりまで続いた僕が、初めて手を出した違法アップロードが「けいおん!」である。アニメなんてキッズかニートが観るもの、というねじ曲がった固定観念を、正面から破壊する平沢唯京都アニメーション。当時の友人の家のPCで見せられた1期3話が俺をおかしくした。家に一台しかなかったパソコンを使って、明らかに非公式な、どこの国の言語かも分からない字幕の付いた「けいおん!」のアニメを、親の目を盗みながら全話観た。1期も2期も。

 当時はアニメの名前で検索すると、そのアニメをアップロードしているあらゆる動画サイトに飛ばしてくれるリンクがたくさん書かれたサイトがあったのだ。anitubeやDailymotion以外の動画サービスの名前はもう覚えてないが、本当に色んな手段を使って無断転載のアニメを観ていた。そして合法か非合法かも分からないような怪しいソフトをインストールして、そういった無断転載アニメをダウンロードしてはiPodにインポートしていた。この頃の経験が切っ掛けでパソコンに興味を持って多少詳しくなり、自作のFlashを作ったり、高校は情報系に進んだりした。ものの見事に挫折した。即堕ち2コマか? 無断転載アニメがきっかけで超速で人生躓いてるのあまりに滑稽すぎる。何なんだろうね せめて大成してくれ

 アニメのサブスクやBS放送がまだそこまで(後者は僕があまり知らなかったこともあるが)一般的になっておらず、加えて九州の片田舎在住となると合法的に見る手段が「アニメDVDが発売されてからレンタルで借りる」という、気の遠くなるような手段しかなかった。じゃあ違法で観よう、となってはいけないのは分かってはいたが、やりました。やってました。もうこれは言い訳のしようも無い。このあたりの事情は僕なんかよりアニヲタWikiに書かれたこちらの記事の方が断然詳しいので、興味があったらこちらも合わせてご覧いただければと思う。

 

 これはアニメの話だけではない。音楽でもだ。むしろこっちの方が業が深い気がする。

 今だから言うが、今僕が大好きなバンドであるハヌマーンsyrup16gも、ハマったきっかけはYouTubeにアップロードされた、どう見ても非公式な動画だった。厳密に言えばハヌマーンで初めて聴いた曲は「猿の惑星」だが、ハマったのは「ワンナイト・アルカホリック」である。あの真っ青な背景にMP3TUBEのロゴが入っただけの動画に全てを狂わされた。ちなみにsyrup16gは「生活」でした。

 僕が知った頃には解散どころか再結成していたsyrup16gはさておき、解散して時間が経ち、世に出たCDの全てがプレミア化していたハヌマーンのほとんどすべての楽曲を、彼らが全曲サブスク解禁する前に僕がすでに聴いていたのは、YouTubeニコニコ動画にアップロードされた非公式音源とライブ映像のおかげである。「おかげ」という言葉が正しいとは微塵も思わないが、ここでは敢えて使わせてもらいたい。邦楽ロックにハマりたての頃によく行ってたTSUTAYAにWorld System KitchenとRE DISTORTIONが置いてあることに気付くまでずっと、動画サイトの非公式な音源でハヌマーンを聴いていた。

 この二つのバンドだけではない。GRAPEVINEに関しても過去のライブ映像の殆どはニコニコ動画で観たし、UNISON SQUARE GARDENに関しても今は無き赤坂BLITZにて観客を煽っているイケイケの斎藤宏介さんを観たことがあるし、ヒトリエに関してもどこかの誰かが勝手にアップロードしたワールズエンド・ダンスホールローリンガールのバンドカバー版を拝みながら観ていた。特にGRAPEVINEに関しては「GRAPEVINEのシングル曲以外で好きな曲流れたら終了」みたいなタイトルの、20曲くらいのサビ部分だけをまとめた動画に滅茶苦茶お世話になった。一応確認したが、2024年現在もまだ削除されていなかった。

 

 今パッと書き出すだけでもこれだけあるのだ、自分が忘れているだけでもっと他にも前科はあるだろう。本当に、呼吸をするように無断転載の恩恵を受けていたように思う。

 著作権法が改正され、以前よりも厳しくなった今でも違法なアップロードは行われており、それを視聴し、あまつさえ無断転載した人間ではなく、違法アップロードの被害を受けたオリジナルに向けて、心無いコメントを残す不届きな輩すら散見されている。この世の地獄。インターネットスラム街。正論を暴論で圧殺する混沌には、今でもGoogle検索から2クリックで飛ぶことが出来る。

 別にこれは音楽に限った話ではない。アニメでも漫画でも何でもそうだ。ただ、音楽に関してはYouTubeというどでかいプラットフォームの存在がある関係上か、昔から他の娯楽よりハードルが相当に低い。月に何十万回もアクセスされる音楽サイトにおいても、非公式な音源をもとにアーティストを紹介していた、なんてわりとザラにある話だ。なんなら僕がStereo fabrication of youthというバンドを知ったきっかけは、ヒトリエのシノダさんへのインタビュー?記事にて紹介されていた、「戦場の遠距離恋愛」の謎の非公式(なのかもよく分からない謎の)聴き比べ音源である。というかこの曲に関しては未だに聴く手段がプレミアついたCDを買うか違法アップロード音源に頼るかしかない。勘弁してほしい。はやくサブスク解禁してくれ。

 

 こんな感じでろくでもない音楽遍歴を歩んできたわたくしだが、その根底には「金が無かった」という、本当にどうしようもない事情がある。CD1枚シングルで1000円ちょっと、アルバムはだいたい2500~3000円。TSUTAYAの旧作CDレンタルも10枚1000円になるまでは4枚で1000円だった。サブスクなんて便利なものが今ほど一般化していない当時、正当な手段のみで手に入れられる音源で到底賄えるわけがない。今でも金がないと嘆いてはいるが、学生の頃の僕は自販機のコイン返却口を見つけるたびに手を突っ込んでいたろくでなしなので、比較にすらならない。

 そんな、無様な苦労をした立場から離れて時間が経つと、そのことをきれいさっぱり忘れてしまうのが人間という生き物である。よく言いますねよく聴きますね、最近の若者は~ってね。コロコロコミックを1冊買えばその月のお小遣いがほとんどパーになる幼少期の頃など、時間が経てば忘れてしまうものだ。

 そりゃまあ、違法アップロードなんかに頼らなくてよいのであれば頼りたくはない。当たり前の話だ。ただ自分の手元に、自分の興味関心をすべて満たせるだけの元手がなければ、そしてそれを抑えられなければ、いけないことをしているかもしれない、なんて葛藤は軽いスキップで超えてしまう。お金がないことを言い訳にしているようで心苦しいが、よほど偏屈というか、好きなアーティストに金を落としたくないという尖った思想の持ち主でもない限り、正当な手段で聴けるなら正当な手段で聴くだろう。

 だからそういう需要があり続ける限りおそらく今後の違法アップロードは無くならないし、それを利用する人もいなくならない。どれだけ規制で縛ったとしても、だ。アーティストがこれで不利益を被るのはまあ、理不尽だと思う。

 

 とはいえ、である。理不尽だとは思いつつも、じゃあすべて正当な手段で楽しめと言うのは、その人の立場によっては別種の理不尽な気がしないでもない。ああ何を言ってるんだと、アーティストの不利益になる行為を助長するのかと言いたい気持ちは分かる。分かるけど、俺に開き直りのターンをくれ。

 というわけで以降ここから下は、違法アップロードによって沢山のカッコいいロックバンドを教えられた自分が、かつての自分に、そして今やむを得ずそうやって音楽を聴いている人に向けて伝えたいことだ。長いので適度にスライドしながら読んでくれればいい。

 

 まず前提として、2024年1月現在の著作権法の規定に従えば、違法アップロードされたコンテンツをインターネット上で「閲覧すること」自体は犯罪にはならない。いつか警察に捕まるんじゃないかとビクビクしながら、明らかに非公式な音源を聴いているちびっ子はとりあえず安心してほしい。ただしそれを自分の何らかの手段でスマホやPCにダウンロードしてしまうとアウトなので、広告などが煩わしいとしても我慢してブラウザ上でだけ楽しむにとどめておこう。まあこれがもし刑罰の対象になるんだったら、数年前の漫画村の騒動でどんだけの人間が逮捕されてんだよって話になるから当然と言えば当然だけど。

 ちなみに上で書いたMusic FMのような、ダウンロードを介するものは残念ながらアウトです。やめときましょう。

 ただ、当たり前の話だが本当に褒められたことではないので、出来ることならちゃんと正当な手段でCDを手に入れるなりサブスクに加入するなりして聴いた方がいい。収入を得ている身なら尚更である。皆が皆違法アップロードの音源で賄うようになったら、創作を生業にしてるアーティストの方々はすべて飯が食えなくなってしまう。お父さんお母さんに養ってもらっているキッズも小遣いを貯めるとか、親にたかるとか一応そういう工夫、足掻きをするといい。僕は無理だったので違法アップロードのお世話になったが。

 違法アップロードのお世話になるのは、もう本当にお金が無くてどうしようもないとか、非公式なものに頼るとかしないとそもそも触れることすら出来ないとか、そういうのに限る、みたいな精神は欠片程度にでもいいから持っておくといい。持っておくといい、というだけで、我慢できずに結局違法アップロードのお世話になっても、それはそれで仕方がない。罪悪感を持つこと自体が大事だ。

 だからSNSなどで、明らかに非公式と分かる動画を「超いい」とか言ってホイホイとリンクを共有したりするのはやめた方がいい。好き好んでマイナーな音楽探して聴いてるやつなんて大抵めんどくさいので、下手をすると仲が拗れかねない。積極的に虎の尾を踏みに行くような真似はやらない方が賢明である。ちなみに僕は無自覚にやらかしたことがある。気まずかった。やるならなるべくバレないようにこっそり楽しもうぜ。

 

 これはあくまで僕の見解だが、ある程度インターネットに触れていて、そういうグレーな行いをしたことの無い人の方が少ないものだと思う。意識的・無自覚関わらず。だからと言って開き直ってやっていい、というわけではないが、あまりに強く罪の意識を持ちすぎて、自分の興味に蓋をしても仕方がないとも思う。

 ずっと上で書いた通り、過去に数多くの違法アップロード動画で興味を満たしていた僕も、今となっては音源を買ったりサブスクに加入したりライブに行ったりと、自分の出来る範囲ではあるがお金を払う形で応援をすることが出来るようになった。それと同じで、もしも今応援できる資金が無くて、我慢できずに非公式な音源に手を伸ばしたとしても、それと同じでこの先ずっと興味を抱くことになるのなら、応援のきっかけになるのであれば、もしかしたら長期的に見ればプラスかもしれない。この考えはさすがに楽観的が過ぎるようにも思うけど、投稿から10年近く経っても一向に削除されることなく、未だに放置されている音源が少なくない数現存しているあたり、そんなあえかな願いが込められているようにも思えなくもない。

 

 本当に恥ずかしい話になるが、見知らぬ誰かがGRAPEVINEのライブ映像を、ハヌマーンsyrup16gの音源をYouTubeニコニコ動画に投稿してくれなかったら、僕はきっと今のTwitterアカウントを作ることも、このブログを開設することも、今仲が良い(と勝手にこっちが思っている)フォロワーと関わることも、今のようにチケットを握りしめてライブハウスに遊びに行くことも、そしてそれらの楽しみを知ることも無かったと思う。違法アップロードのお陰で人生を狂わされたけど、それのお陰で知れた楽しみの方がずっとずっと多い。反省も後悔もそれなりにあるが、全て間違いでしたとは口が裂けても言えない。

 出会いが例え違法アップロード音源だろうと素晴らしいものに変わりはない。それを負い目に感じたとしても、それでも自分の好きを突き詰めていけばいいと思う。それが巡り巡って、自分の好きなアーティストを応援することに繋がれば、決して間違った出会いではないのではないか。

 

 こんなことを実績のあるアーティストではなく、ただの1リスナーが語ることによる正当性なんて絶無なのは百も承知ではあるが、何となく負い目を感じていた過去の自分のような人が少しは楽になるのかなと思って書きました。

 何はともあれ音楽はめっちゃ楽しいし、負い目を感じて聴きたいものも聴けないくらいなら今謝っておいて将来稼いで倍返そうぜ、くらいの気持ちでいればいいと思います。少なくとも、僕は。