メガジャケというものをご存じだろうか。いや、ご存じかどうかはさておき、この文字列から想像できるものは何だろうか。
メガジャケとは、「メガジャケット」の略称である。デカジャケという表記のものもみられるが、要は「なんかすげえデカいジャケット」のことである。なんかすげえデカいジャケット。初めて僕がこの文字列を見た時に率直に脳裏に浮かべたものは
まあこれである。当たり前だ。
こんな「でかいジャケット」なんて大層な代物が、AmazonなんかでCDを買うと「限定特典」としてついてくることがたまにあるらしい。大盤振る舞い通り越して逆に不安ですらある。多少粗悪なものでもシングルCD一枚の値段くらい優に超えてしまうのではないか? もはや「ジャケット買ったら謎のCDがついてきた」みたいな状態になるのではないか?
いつぞやの記事でも書いたように、服を供給する手段をバンドのライブによる物販しか持たないわたくしは、この「メガジャケット」という文字列を見てそれはそれは、これでもう全裸で過ごさなくてよくなると、大変な希望を抱いた。
「いやいやCDを買うだけでデカいジャケットがついてくるわけないでしょw妄想乙w」と、心無いアンチコメントを書き込みたくなる輩ももしかしたらいるかもしれない。しかしよく考えてほしい。音楽とファッションの密接な関係を。誰もが自分に似合うファッションを探し求めるように、自分が聴くべき音楽も無意識に探しているものだ。こう知ったようなこと書いたけど音楽とファッションに一体何の関係があるんだろうね。アムラーくらいしかおもいつかん
とにかく、CDを買ったらデカいジャケットがついてくるという文言があまりにも魅力的過ぎて、クリアファイルだのボールペンだのショボい店舗購入特典何か目じゃねえぞと、顧客を嘗めんなと、やっぱAmazonだわAmazonしか勝たんわと、当時(2019年)のわたくしはでかいジャケット欲しさにタワーレコードのウマウマなポイント付与を蹴ってAmazonでCDを購入したのである。
そんなこんなで実際に届いた「メガジャケット」がこちら。
いやメガジャケットってそっちかい
誰が得するねんこれ(失礼)
いや分かってたよ、流石に着る方のジャケットが届くのは変だってのは分かってたんだけどさ、これ、いる?
何この絶妙に困るサイズ感の厚紙。サイン色紙くらいあるんだけど。飾れと? 額縁でも買えと? なーにがNOT FOR SALEだよ逆にこれがいくらかで売ってあったら大分引くわ。全然関係ないけど、大昔に近所の縁日のくじ引き(300円)で、子供時代のルフィとエースと「俺たちは兄弟だ!」みたいなセリフが描かれてるA4のぺら紙が当たってこのクソ店主殴り飛ばしたろうかと思ったことがあった。
いやポスターだったら丸めてどっかにしまっておけるけど厚紙だからそれも出来ないし、捨てるにしたってそれはもったいないし、かといって飾るのも微妙だし。特典、という名前がついているものの中で一番処遇に困る代物ではないだろうか。現状メルカリで物好きの存在を願って放流するか、なんかもう適当にディスプレイするかしかない。ああ本当に着るメガジャケットだったらどれだけ良かったか。実用性という観点においてもクリアファイルやトートバッグに遠く及ばない。何というか、僕と同じくらい残念な子である。他人事とは思えない。
というわけで愛の座敷牢では、このメガジャケットの有効活用法を募集中です。なんかいい使い方があるなら教えてほしい。短くて読みやすい記事だなあ。